高級肥料と言われていた「たつくり」
そこで正月特集第四弾は、おせち料理の必須メニューでもあるたつくりの食材に隠された「願い」と、カネハツ食品のたつくりをご紹介します。
田作りは重宝な具材!!
田作りは前回ご説明した黒豆同様、おせち料理にはかかせないもので、祝い肴三種(黒豆、数の子、田作り)のひとつと、されていています。
祝い肴と餅さえあれば、「最低限のお正月のお祝いができる」っていわれるほど、必要不可欠なものとされています。
重箱で田作りは、一の重といわれる一段目に詰められているのが、一般的となっていてカネハツ食品のお重にも田作りは一の重に入っております。
田作りは片口いわしの稚魚を素干しにして、乾燥させたものを煎って、佐藤、醤油、みりんなどを煮詰めた汁と絡めた料理です。
一部の地域では「きびなご」を用いた田作りが作られたり、「ごまめ」とも呼ばれたりしております。
たつくりは美味しいからからおせちに入っているわけではありません。
「たつくり」も「栗きんとん」や「昆布巻」「黒豆」のように意味や願いが、それぞれに、こめられています。
ご存知のとおり、食べることで、それらの縁起をかつぐことができるんです。
田作りにこめられている意味とは??
●健康
「ごまめ」という言葉は、まめ(忠実)という健康の意味を示している言葉に「ご」という丁寧な言葉がついた
「ごまめ(御忠実)」とも言われています。
まめ(健康)に暮らせるようにという願望が込められています。
●子孫繁栄
片口いわしの稚魚をたくさん使っている料理であることから子沢山、子孫繁栄を祝っているとも言われています。
●豊作
田作りは豊年豊作、五穀豊穣をもたらすめでたい料理としておせち料理の用いられております。
昔はかたくちいわしを農作物の高級な肥料として乾燥させて田んぼや畑にまいていたそうです。
いわしを肥やしとしてまくことで、田畑の土を作っていることが「田作り」の名前の由来とも言われています。
肥料に使えるくらい、いわしが豊富に採れていたのですね。
おせち料理の田作りにこめられている意味は、「健康」「子孫繁栄」「豊作」の3つで、
農耕民族だった日本人には穀物や作物が豊かに実ることは切なる願いだったかもしれません。
カネハツのたつくり
カネハツの田作りはひとつひとつ「かたくちいわし」と「まいわし」を人の手で選別しております。
口の形の違いがわかりますでしょうか?
カネハツ食品では職人の目を光らせ、製造前に「かたくちいわし」以外の魚を取り除きます。
上部でも述べたように、昔は肥料に使えるくらい豊富に採れていた「かたくちいわし」も近年ではすっかり漁の収穫も減ってきており、
高級肥料どころか、高級食材となる日も近いかもしれません。
カネハツ食品は大切な食の資源をひとつひとつ選別し、お客様のもとへお届けできるよう努めて参ります。
時代に沿った味付けやメニューなど地域性・商品特色などのお問い合わせは是非カネハツ食品へご用命ください。
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