食欲の秋!秋になると食欲が増すのはなぜでしょう?
もうすぐ9月。秋がやってきます。
ところで皆様、秋といえばどんな秋を思い浮かべますか?
読書の秋、スポーツの秋、睡眠の秋…etc たくさんあると思いますが、その中でも今回は「食欲の秋」にかかわるお話を紹介していきたいと思います。
そもそも秋に食欲が増えるのはなぜ?
「食欲の秋」といわれていますが、実際に秋になると、なんとなく「食べたい」という欲求が増していつの間にか食べる量増えて、いつの間にか体重が・・・という方もいらっしゃると思います。
なぜ秋になると食欲が増すのでしょうか?
実は、ちゃんとした理由があるのです。まずはそのメカニズムに触れていきます。
日照時間の減少と照度の低下
夏から秋になると、精神の安定性を保つ作用のある脳内の神経物質であり、食欲の調整にも深くかかわっている”セロトニン”は、日光に当たった時間によって分泌量が調整されることがわかってきました。
つまり、日を浴びることが減ってしまう秋には、夏に比べてセロトニンの分泌量が減少してしまいます。
セロトニンの分泌量が減ると、分泌量を増やすためにたくさん食べたり眠ったりして精神の安定を保とうとするのではないかと言われています。
気象庁の統計資料より、初夏~初春にかけての東京の平均日照時間と日照量(面積当たりの日の光の強さ)を比較したところ、9~10月にかけて日照時間・日照量共に大幅に減少しています。
いわれてみると、9月を迎えると、7~8月に比べて日が落ちて暗くなる時間が早くなるように感じる気がしますが、下記のグラフで明確化されています。
たくさんの光を浴びるためには?
単純にたくさんの光を浴びるため、明るい室内で過ごせばセロトニンの分泌量が増すのかというと、そういうわけにもいかなさそうです。
「明るさ」の計測値で比較してみると、明るく感じる室内照明は、なんとなく暗く感じる屋外の大雨の日にすら及ばず、晴れた日の屋外の明るさと比較すると、1/200にも満たないことがわかります(上の図参照)。
明るさを感じる仕組みが室内照明と自然の日光で異なるということもありますが、頑張って室内を明るくしたところで、外で太陽の光を浴びるのと同等になることはないということがわかります。
無理なく食欲をコントロールするためには、やはり室内に籠るよりも外に出て日光を浴びることが一番ということです。
これからますます日が落ちるのが早くなりますが、食欲調整(セロトニンの分泌量アップ)のためにも、晴れた日には外に出て気分転換することを心掛けてみてください。
それ以外の要因は?
上記以外にも、「夏バテ気味で低下していた食欲が、涼しくなると回復する」や「秋は美味しい旬の食べ物が多いので、食べたくなるのは自然なこと」、「食べ物が捕れなくなる冬に向けて秋のうちに食べて身体に蓄えておくという生き物の自然の摂理」など…。
とにかく「食欲の秋」の出所を探ろうとする様々な話があり、納得のいく諸説がたくさんありますが、あくまでも諸説のため、セロトニンの分泌のような明確なメカニズムは解明されていなさそうです。
秋になり、食欲がアップするのは様々な要因が影響して相互作用しあうことによって「食欲の秋」へとつながっていることがわかりました。
しかし、納得して欲望のまま食べてしまうのは良くないので、外に出かけて気分転換をしつつ、食欲をコントロールしていきましょう。
役立つ最新情報を
お届けいたします!