”第8回臨床高血圧フォーラムin久留米”に参加してきました
2019年5月11日(土)・12日(日)の2日間、福岡県にある久留米シティプラザにて、第8回臨床高血圧フォーラムが開催されました。
本フォーラムは、高血圧診療に関わる諸分野の医師やメディカルスタッフなど、多職種が一堂に集まり、知見と見識を交換及び共有することにより、一層深い洞察を得る場とすることを目的に開催されています。
また今回のフォーラムは、毎年5月17日の「世界高血圧デー」の前後に日本高血圧学会によって開催される臨床を重視した学術会となっていますが、その中でも「食育」に減塩の取り組みが組み入れられ、行政・教育・一般家庭への広がりが進んでいます。
本年も、全国から医師や看護師、栄養士、市町村の健康医療推進課の方々など、たくさんの関係者たちに向けて、減塩食品の試食や紹介、使い方の説明を行いました。
私どもカネハツ食品では、減塩昆布である「健者のおすゝめ」シリーズを展示し、過去には㈱杏林堂薬局様への取り扱い及び納品にもつながったことがあります。
静岡県遠州病院の副院長で医学博士の高瀬先生にもご来場いただき、今後更なる広がりについて、また販売店を広げることが必要であることを共有させていただきました。
栄養士の方々も活用!最新版「食品成分表2019」
今回の展示では「七訂食品成分表2019(女子栄養大学出版部)」が医学学術専門書の紹介と共に展示販売されました。
この「食品成分表」は通称「赤本」と呼ばれているもので、栄養士が健康献立の作成に関心のある飲食店等に向けたアドバイスなどをする際の使用や食品成分の確認をされる方が日常的に使用するなど、「食」に関わる様々なシーンで使用されています。
その食品成分表2019の中に「JSH減塩食品リスト(日本高血圧学会減塩委員会)」掲載品の栄養成分データが収載されました。
※日本高血圧学会減塩委員会では、2013年から適正でおいしい減塩食品の普及を目的として「減塩食品リスト(2019年4月現在、33社201製品)」をウェブサイトに掲載しています。
食品成分表2019では、そのうちの約130品の栄養成分データを各企業からの提案で掲載しているため、減塩献立の作成に活用できる内容となっています。
巻頭特集
◆「食品成分表をどう使うか?」
◆「もし世の中に食品成分表がなかったら・・・」
その他、従来の食品成分表からのリニューアル点を詳しく記載されております。
日本高血圧学会「減塩委員会」(JSH)の活動
活動の四本の柱
- Political and social approach
- 政府,自治体,産業界へのはたらきかけによる食塩摂取減少
- Population approach
- 集団としての高血圧患者,市民,国民へのはたらきかけによる食塩摂取減少
- Individual approach
- 高血圧患者個人,家族および医療従事者へのはたらきかけによる食塩摂取 減少
- Publicity activities
- 減塩委員会や減塩に関する広報活動(カネハツ食品も会員メンバーです)
日本高血圧学会では食塩摂取量1日6.0g未満の目標を掲げています。
この値はたくさんの高血圧患者さんで減塩の試験をして確実に血圧が下がった値を参考にして決めたものですが、実は中間目標です。本来はもっと少ない値にすべきだというのが専門家の意見で欧米ではもっと少ない値が最終目標として示しているようです。(ASN Statement in Support of US Dietary Guidelines for Americans 2010)
ところが「日本人の食事摂取基準」においては男性の1日の食塩摂取量の目標値が8.0g未満、女性が7.0g未満という目標値があげられています。
これは血圧が正常の人では減塩はそれほどしなくてもいいということではなく、平均食塩摂取量は1日10.7gの日本人が1日6.0g未満にするのは現状では無理だろうからということで決まったものなのです。
先ほど高血圧学会の1日6.0g未満が中間目標と上記に記載しましたが、この「日本人の食事摂取基準」の目標値はさらに暫定的な値ということがわかります。
そもそも減塩する必要性は何?
心血管病の原因となる高血圧はいろいろな生活習慣の歪みで生じますが、そのうちの最も重要なものの一つに食塩過剰摂取があります。
海から陸に上がった生命体の生命維持機構の重要なものの一つに食塩(ナトリウム)が体外に失われることを防ぐということがありました。
しかし、食塩摂取量は文明の進化とともに石器時代の1日1.0~2.0g以下から10.0g以上へと増えてしまいました。このため、高血圧が増え、それに伴う脳卒中や心臓病、腎臓病などが増加しています。
また食塩の過剰摂取は高血圧を介さず、直接心血管病の原因になることもあるといわれています。そのため、減塩は高血圧の患者さんだけではなく、健康な人たちにとっても大切なことなのです。
減塩に関する問題点
私たちは加工食品やレストランでの外食、市販の弁当などの食事をたくさん摂っています。
もちろん、減塩のための個人の努力は重要です。しかしながら、身体はもともと食塩(ナトリウム)を保持するようにできており,食塩に対する嗜好も強い我々が、食塩にあふれた現在の環境で減塩の努力することは決してたやすくはありません。
すなわち、政府や企業の方々の協力なくしては減塩の推進は難しいと考えられます。
まとめ
私どもカネハツ食品では、「減塩でおいしく」をコンセプトとした「健者のおすゝめ」シリーズを通して、食塩の摂取量に悩んでいる方々の手助けをしていきたいと思っております。
一般の方々の「減塩」に対するイメージである「おいしくない」「ただ単に味が薄い」を払拭し、減塩食品を使用してもおいしい食生活を送られることを幅広い方々に知っていただけるような活動を継続して行って参ります。
塩分が気になる方へ「減塩昆布」のスヽメ
北海道産昆布を使用し、素材の旨みを最大限に引き出したコク旨製法。 昆布をじっくりやわらかくなるまで旨味を凝縮して炊き上げることで、まろやかでコクのある味わい深い佃煮に仕上げました。 日本食品標準成分表2015年版「こんぶつくだ煮」より塩分(食塩相当量)25%オフなのに、美味しさそのままの減塩佃煮を実現しました。
ポリグルタミン酸は納豆の糸引き成分で、味を調整するために使用しています。
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