注目!世界からも絶賛されている和食界のスーパーフード
「スーパーフード」といえば海外の食品というイメージを持つ方も少なくありませんが、実は和食界にもスーパーフードがたくさんあります。栄養豊富なスーパーフードは、献立の栄養バランスを手軽に整えられるだけでなく、使っていることを自体が商品の「ウリ」にもできる一石二鳥の存在です。
今回は、世界でも絶賛されている和食界のスーパーフードを8つご紹介します。
大豆
大豆は、100gあたり30g以上のたんぱく質を含む非常に高たんぱくな食品です。低脂質でカロリーも低く、各種のビタミンやマグネシウム、カリウムといった微量ミネラルも含んでいます。また、体内で女性ホルモンと同じような働きをするイソフラボンという成分も豊富に含まれていることから、特に女性人気の高いスーパーフード。
動物性食品の使用を控えたい時、単純にカロリーを減らしたい場合や、女性向けの献立には頼れる食材です。
味噌
和食といえば味噌。味噌は、大豆をこうじで発酵させて作る日本の伝統的な発酵食品です。大豆と違うのは、微生物が大豆の持つ栄養素を分解する過程で、リノール酸や必須アミノ酸、ビタミンなど大豆にない成分や少ししか入っていない成分が増幅されること。
つまり、大豆の持つ栄養価をさらに高めたスーパーフードなのです。発酵によってうまみ成分も増えるため、濃厚な味付けをしたい場合に役立ちます。
漬物
味噌の場合、大豆を発酵させるのはこうじ菌の役割です。漬物の場合は、乳酸菌が発酵を行います。漬け込む間に乳酸菌が野菜の糖分を分解し、うまみ成分に変えていくため独特の味わいを出せるのです。
食物繊維の多さが特徴で、調理の過程で熱を加える必要がないことから、加熱するとすぐに壊れてしまう水溶性のビタミンCなども豊富に含まれています。乳酸菌に食物繊維、ビタミン類を補給できるほか、保存食なので長持ちするのもポイントです。
海藻
人間は、生きていくためにさまざまなミネラルを食事から取り入れる必要があります。そんなミネラルを手軽に摂取できるスーパーフードが、海藻です。たとえば、海苔はレモンの約2倍、ごぼうの約7倍の食物繊維を持っています。昆布のカルシウム量は、牛乳の約6倍以上です。食物繊維に関しても、昆布はさつまいもの約8倍。海藻によっては出汁も出るため、減塩しつつ献立のおいしさをキープすることができます。
鮭
ビタミンやミネラル、たんぱく質、良質な脂質を持つ魚のなかで、特に注目されているのが天然の鮭です。天然物の鮭には、ビタミンB群やビタミンD・Eなど複数の栄養素が含まれています。
また、ビタミンEの約1,000倍に相当する抗酸化力があるといわれている、「アスタキサンチン」という成分も見逃せません。単体で見ても栄養豊富で、大豆や海藻といったそのほかのスーパーフードと組み合わせてもおいしく召し上がれる、新商品開発に最適な食材のひとつです。
緑茶
緑茶に含まれる茶カテキンには、抗酸化と抗菌、コレステロール値や血糖値の上昇を抑制する効果があるとされています。(※1)
カフェインが含まれているため飲み過ぎには注意する必要があるものの、非常に安全性が高く、緑茶自体にはほとんどカロリーがありません。お米と一緒に炊き込んで茶飯にしたり、デザートに使ったりとアイデア次第でさまざまな献立に活用できるでしょう。
ごま
ごまには、ビタミンBやセサミンといった成分が含まれています。ごまは約半分が脂質でできているものの、ごまの脂質はリノール酸やオレイン酸を始めとした不飽和脂肪酸です。オリーブオイルなどにも含まれている良質な脂質なので、健康を気にする方の献立にも気兼ねなく利用できます。料理にトッピングとしてふりかけたり、ごま団子などのデザートに活用したりするだけでなく、練りごまや炒り胡麻、すりごまなど利用方法も幅広いのが特徴です。
梅干し
梅の実を塩やしその葉などと漬け込んでつくる梅干しには、豊富なミネラルやポリフェノールが含まれています。酸っぱさの源であるクエン酸も、汗をかきやすい夏場にぜひ摂取しておきたい成分です。
また、梅干しには殺菌作用があるため、お弁当のおかずに入れるとご飯やおかずが傷むのを防いでくれます。もともと保存食として生み出された食品なので賞味期限も長く、在庫管理の手間もかかりません。
和食のスーパーフードを切り口に消費者満足や理解促進が深まる!
既存の商品にスーパーフードを足したり、原料をスーパーフードに置き換えたりすれば、栄養価の高い献立を考案できます。
今回上げた和食のスーパーフードは、どれも我々日本人にとっては身近な存在ですが、スーパーフードである理由の詳細まで知り尽くしている消費者は多くはないかもしれません。
美味しいもの、見映えがするもの、コストパフォーマンスに優れたものなど、商品開発の上で大事な要素がたくさんありますが、時にはそこで使われている食材の機能や効能にフォーカスをし、食を通じて消費者の健康や心の満足を訴求してみてはいかがでしょうか?
(※1)医薬基盤・健康・栄養研究所:報告されている茶カテキンの作用
http://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/5thsympo/umegaki24feb04.pdf
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